サポートエンジニアのひとりごと(旧.本格焼酎忘備録 新館)

サポートエンジニアとして、日々の業務などから思うところをつらつらとアウトプットするBLOGです。誤解の多いサポートエンジニアという職種について、皆様の理解が深まれば幸いです。

その求人は本当にそれでいいのですか?

景気が少しずつ上向きになってきて、求人件数が増えてきているそうです。複数の転職サイトがそのように発表しているので少し大げさなところはあるにしても事実なのだと思います。求人をざっくりと眺めていると相変わらずプログラマは足りないようでいつもプログラマを募集しています。その求人、本当にプログラマが足りないのでしょうか?

日本のIT企業は上流であろうと全面請負であろうとプログラマを募集しているケースが多々あります。しかし、実際にプログラマが新しいプログラムを書いている時間は短く、その多くが過去プロジェクトの不具合修正や客先へ訪問して不具合を調査するなどといった後ろ向きな仕事が多いようです。その結果、将来に希望が持てず、業務が多忙すぎて体を壊し、退職していく人が増えます。そしてその欠員を埋めるためにまたプログラマを募集してプログラム以外のことをさせる、御社はそんな悪循環に陥っていませんか?

プログラマは何のためにプログラマという仕事をしているのでしょうか。プログラムを通じて何か新しいものを作り上げていきたいからプログラマという仕事をしているのです。プログラムが打てればどんなプログラムだろうとかまわない、という人は私の観測範囲では皆無です。また、プログラマという仕事なのにクライアントから呼び出され、不具合の確認をして、頭を下げる毎日、それも毎日残業続き、となれば、そうしたことのできる会社へ移ってしまうのは当たり前の話です。

退職による欠員補充をするとき、本当にプログラマが必要なのか、本当に必要なのはプロジェクトマネージャやサポートエンジニアではないのか、今一度しっかりと業務を見直してそれぞれの担当をきちんと住み分けて分業を基本にしていくことが大事ではないかと思います。

本名の強制は本当に顔の見える交流なのか

引き続き、Facebookの話題で失礼します。
ここまでこのBLOGではFacebookについて2つの記事を上げました。

Facebook春のBAN祭り
Facebookがやってしまった最悪の対応

この2つの記事は矛盾しているように見えるかもしれませんが、それぞれ別の論点を記したものです。
後者は自社ポリシーに反した行為が行われたときの対応について論じており、前者はそもそもそのポリシーが妥当なのかという論点です。

後者については本名を強制している割には簡単な自己申告だけでアカウントを復活させてしまった問題点を記しましたが、記事を書いたあとに確認したところ、人によっては
Facebookの垢BANから再開するには、身分証明書のスキャン画像が必要です
という対応をとっていたようです。これはダブルスタンダードの極みです。ある人には自己申告、ある人には公的書類とこのBLOGで指摘した「別の人で違う対応」を取ってしまったことになります。
ここまではサポート対応の問題点です。

ここで考えなければならないのは、そもそもここまでして本名を強制する意味があるのかどうか、ということです。それを考察したのが前者の記事です。繰り返しになりますが、顔が見える交流というのは「本名を使っている」こととイコールではありません。いまの日本にはハンドルのほうが有名で、本名がまったく知られていない人がたくさんいます。そうした人たちにとってハンドルは、もはや芸能人の芸名と一緒です。接する人たちにとっても本名では親しみが沸きようもありません。おそらく日本だけではなく、諸外国にもこうした事例はあることでしょう。Facebookはそれをスルーしてまでなぜ本名を強制するのでしょうか。私は本名強制の裏に単なるビジネス的メリット、それもFacebookにとってのみのメリットが透けて見えてならないのです。おそらくいまの日本でそうしたビジネスが見えているものをプライベートで使おうという人は少ない(それが諸外国からの孤立化を呼んでいるという話も出そうですがそれは本題ではないので割愛します)ので、クーポンサイト的に使う人は現れるかもしれませんが、SNSとしてFacebookを使う人は残念ながら限られてしまうでしょう。

Facebookがやってしまった最悪の対応

企業にはポリシーがあります。
顧客からどんな突き上げを食らったとしてもそれが自社のポリシーに反する場合には頑として突き放すことが重要な側面が多々あります。本名登録の強制で話題のFacebookもそのポリシーを貫き続けています。いや、いました。

まずはこの記事をご覧下さい。
facebookでアカウント停止された時に復活する簡単な方法 - ぼくはまちちゃん!(Hatena)

Facebookは一番やってはならない対応をやってしまい、それが公表されてしまいました。もしほかの人が同じようなメールを送った場合、この人と別の人で違う対応をしてしまうことは重大なクレームを引き起こすほか、別の対応をしたことがさらに公表され、実はポリシーを貫くのではなく、ダブルスタンダードだということが明白になってしまいます。
また、他の人にも同じ対応をした場合、すなわちそれは本名強制の崩壊を意味します。それは企業としてのポリシーをかなぐり捨てたことになり、例えば
ユニクロがFacebook連携サイト 柳井社長「ネットの匿名は信用できない」 - ITmedia News
に書かれているように"Facebookについては「実名ベースということは責任ある情報を交換する場」(柳井社長)と評価"(前述サイトより引用)している企業に対して嘘をついていたことになります。

Facebookの日本法人は、他の日本にあるIT企業と同様にサポート対応を軽視してしまったということになります。きちんとしたサポートエンジニアであれば会社側にその対応をいさめなければならない場面です。Facebookは対応コストなども踏まえて今回の処理をしたのかもしれませんが、例えばこの人を利用停止にして悪口雑言かかれたとしてもそれはポリシーを守ったということでむしろ評価が上がる類の話です。大きなジレンマを抱え込んでしまったFacebookは今後どのような対応をするのでしょうか。

追記.最終的に再度アカウント停止されてしまったようです。しかし、一度ついてしまった疑念は残念ながら二度と晴れることはないでしょう。

Facebook春のBAN祭り

サポートとは少し違う話ですが、おつきあい下さい。

残念ながらFacebookが終了のお知らせとなったようです。
本名でなければダメであるという方針をかたくなに貫いているFacebookですが、アクティブユーザで本名を使っていないと推測される人を次々とアカウント停止、すなわちアカBAN処分としているようです。

責任ある発言と顔が見える交流のために本名必須が方針ということであればそれはそれでよいのですが、ここで問題となるのは芸名を使用している芸能人の場合です。芸能人は本名非公開となっているケースが多々あります。芸能人は芸名が許されているのになぜ普通の人は許されないのか、ここがFacebook最大の矛盾点だといえます。

芸能人は本名よりも芸名の方がその人の人格を表示するのにもっとも適しています。本名では誰だか判らないことも多いでしょう。それと同じようにハンドルの方がその人の人格を示しているケースはたくさんあります。一般人が使用するハンドルと芸能人の芸名、なにが違うのでしょうか?芸能人には芸名使用を許可するのにハンドル使用がなぜ認められないのでしょうか?

以前、日本にはパソコン通信がありました。基本的にハンドルの世界でしたが、発言の信憑性は今よりも高く、大人のやりとりが今よりも多く見られました。ハンドル使用なのになぜでしょう?

根本的な理由は本名を使用しているかどうか。それが公表されているかどうかではなく、責任ある会話がなされなければならない環境にあるかどうか、です。責任ある発言がなされるためには荒らし行為を行う人物が永久追放になったあと二度と戻れないように本人認証を行うことが重要です。本人認証の手段として本名使用を必須にするという愚策ではなく、クレジットカードによる本人認証、クレジットカードがない場合には公的証明書による本人確認を入会の条件とすればよいのです。そうすれば芸名はいいのにハンドルはダメという矛盾も簡単に解消出来ます。

日本ではリアルとネットを分けたい人がたくさんいます。そうした人々のニーズに応えられない限り、Facebookは表面上の作られた盛り上がりに止まってしまうことでしょう。

サポートに精通した責任者がいないことによる問題の実例――グルーポンおせち騒動を題材に

昨年末にこのような記事がASCII.jpに掲載されました。

共同購入のグルーポン、圧倒的強さの秘密をCTOが語る

この記事の中で取材を受けたCTOは1時間弱で入社が決まったそうです。一方でグルーポンはバードカフェのおせち騒動で1月1日に対応策を発表、返金方法やスケジュールに関しては1月5日まで先送りしました。

雇用は1時間もかからずに決定できるにもかかわらず、顧客サポートは実質的に1月5日まで放置とあまりにもバランスを欠いています。また、返金と5000円相当のお詫びのみという対応は、消費者心理を判っていない頭だけで考えられた内容だといわざるを得ません。

何が問題なのか。
まず、12月31日に苦情が届き始めたにもかかわらず、翌日の昼過ぎまで謝罪文が公表されなかったことです。これがレストランの食事券などであればこのスピード感は賞賛されますが、今回の問題はおせちであるということです。おせちに対する日本人の気持ちや思い入れを理解していれば正月の昼過ぎまで何も発表しないというのはありえない話です。1月1日13時発表の内容くらいは12月31日中に出すべきでしょう。また、グルーポン社は少なくともメールアドレスを把握しているわけですから購入者に対してメールで謝罪を入れる必要があります。今回のケースでは時間勝負なところもあるので、もし電話番号を把握しているのであれば電話でも事情説明を入れるべきだったでしょう。

次に5000円相当のお詫びという問題です。今回のようなケースで消費者が思うことは「なぜこんな商品を売る会社にクーポン発行を許したのか」「クーポン発行会社に対する審査体制はどうなっているのか」の2点が最大です。購入代金の返金はもちろんですが、一番求められている情報はそこです。消費者側は「グルーポンに掲載されている会社だから大丈夫」という一種の安心感を持ってクーポンを購入しているわけです。それを裏切った点についてはいまだに「バードカフェ(横浜)「謹製おせち」についてのお詫びとご報告」の内容しかありません。今後再発しないのは当たり前のことで、なぜこうなったのか、という点がきちんと報告されないと「CEOアンドリュー・メイソン:「謹製おせち」お詫び」に書かれている
* クーポン商品の提供会社に対する事前審査を厳格化いたします。
* クーポンの上限枚数の明確な考え方を導入します。
* クーポンご購入者様からの専用お問い合わせ窓口を設置いたします。
* お客様、加盟店舗様に一層安心して弊社サイト「GROUPON」をご利用頂けるよう、社内教育の更なる拡充並びに業務管理体制の強化を図ってまいります。
という声明を見ても安心できないのです。サポートエンジニアである私から見ると「上限枚数の基準が設けられていなかった」「購入者専用問い合わせ窓口がなかった」という時点であまりにもサポートというものを軽視したありえない事態なのですが……。

さらにCEOの声明が日本の消費者の心情を逆なでしているのも問題です。「CEOアンドリュー・メイソン:「謹製おせち」お詫び」にこう書かれています。
グルーポンは未知の領域を開拓しているビジネスです。ご近所、地元の商業をインターネットの世界につれてくる前線にいると考えております。まだ地ならしされてない道であり多くの障害もあり、今までも失敗をし、これからもそうかもしれません。

消費者側がこういって慰めるのならばともかく、自分たちから「今後も失敗するけど許してください」とは絶対にいってはならないコメントです。ここにもきちんとしたサポート責任者がいない弱さが出ています。

このBLOGでは以前よりIT企業におけるサポートに対する考えの甘さを指摘してきました。結局、今回の問題もサポートを軽視したつけが出ているのです。お客様は神様ではないので時にはその要望を切り捨てる必要もあります。そうしたことも含めて、CTOやCFOなどと同じようにCSO(Chief Support Officer)を設けて、今回のような問題が発生しても機動的かつ適切に動けるよう、組織を構築していく必要があるのです。IT企業にいま最も求められている組織はCSOが統括する総合的なサポート組織です。
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